10月末の沖縄訪問は、農業に従事している友人の誘いもきっかけとなって計画したもの。もともとチラシ作成の話があって「一度打ち合わせに行かなきゃ」なんて言っていたところ、ちょうど勉強会と圃場見学があるというので、この時期に設定。ほぼ1年ぶりの沖縄訪問でした。
7年前くらいに移住して農業を始めた友人は、ここ数年、本当に美味しい立派なマンゴーやトマトを育てて、もうすっかり沖縄農家の顔。と思っていたけれど、それでも沖縄の農業にはいろんな問題があって大変だという話も聞いていて、他の人の話も聞けるいい機会だと勉強会、懇親会、圃場見学にも参加するというスケジュールを組んだ。
勉強会は予想していたよりも大規模で、村の大きなホールを借りて開催されていた。農業は化学だというのは理解していたけれど、話はちょっと難しく、化学式で示される現象が、果たして畑や作物にはどう現れているのか、なんていうのはほぼ理解できず…。
それでもいい経験。個別で話を聞いて、現場に落とし込めるところまで理解を深めたいと感じた。夜のBBQでは集まった農家さんの話を聞いたり、業者さんと仕事ができるかも、な話を進めたりして、すごく有意義な集まりでした。誘ってくれた友人に感謝。
明けて翌日は圃場見学。圃場という言葉は一般的ではないけれど、畑とか田んぼとか農産物ができる場所の総称。訪れたのはトマトとイチゴの農園。
農家さんや業者さんが集まって、主に土の話をしている。当然理解はできないけれど、農産物には土が大切だということは分かる。理想と現実。数値と経験。ものすごく細かい管理が必要なのだろうけれど、そこまで細かく気を遣っているようには見えない。なのに、訪れた2つの畑からは、表彰されるレベルのトマトやイチゴが産み出される。
理論と現状の間の、どこを自分の場所として選ぶのか、農家は選ばなきゃいけないし、そこが腕の見せどころなのかな、と感じた。前日の勉強会の化学式を、どこまで畑で再現するのかの判断。当然、コストと手間をどこまでかけられるのか、もある。工場で作られる作物とは違って、沖縄の太陽を浴びて育つということは、自然の恩恵を受けるけれど、自然の驚異とも戦わないといけない。
それでもこの2つの畑からは、本当に美味しいトマトとイチゴができる。何年か前に食べさせてもらったトマトは、トマトが苦手だった僕を、トマト好きにしてしまったから。もちろんここの畑で友人が作ったトマトに限るのだけれど。
イチゴはまだあまり食べてない。今度はイチゴが食べられる時期に合わせて沖縄に行こう。